前鋸筋(ぜんきょきん)について

こんにちは、沖縄県読谷村にあるかりゆし接骨院です🌺

今回は肩甲骨を通して肩関節の動きのサポートする【前鋸筋】についてです。

かりゆし先生
かりゆし先生

まず前鋸筋が三部構造になっていることを覚えておきましょう!

前鋸筋の構造
  • 上部…肩甲骨回旋中心の形成
  • 中部…肩甲骨外転
  • 下部…肩甲骨上方回旋作用

前鋸筋の上部中部・下部と異なり菱形筋枝からの分枝長胸神経の本幹とは独立した枝が分布しいます。

かりゆし先生
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この枝により中斜角筋(首の前の筋肉)スパズム(攣縮・硬くなっている)が前鋸筋への関連した筋緊張の影響を起こします。

前鋸筋と連結する筋

筋連結とは、筋と筋の繋がりのことを指し、隣接する筋の間は筋膜、筋間中隔などの結合組織やお互いの筋線維が交差しています。筋が連結している部位では、片方の筋が活動したとき、その筋に連なるもう一方の筋にまで活動は伝達し影響し合う状態になります。

かりゆし先生
かりゆし先生

このことはPNF(固有神経促通法)ボイタなどの治療法にも適応されています。

前鋸筋と筋連結している筋
  • 菱形筋
  • 外腹斜筋

菱形筋は肩甲骨内側円で線維性結合組織で連結されていることを肉眼的に確認でき、解剖学実習検体の大菱形筋付着部を観察すると、それが前鋸筋筋膜に折り畳まれるように接着していることを確認できます。

菱形筋と前鋸筋が解剖学的に連結していることは明確で機能的にも連結していることが明らかになりました。

かりゆしガール
かりゆしガール

肩甲骨の安定に対しては前鋸筋だけではなく菱形筋や外腹斜筋にもアプローチすることが必要です。

前鋸筋に対するアプローチ

前鋸筋は肩甲骨の胸郭固定作用があると言われているため、筋力低下すると肩甲骨が不安定になり、結果的に肩関節の筋力低下の要因となります。Elbow push up plusは前鋸筋の筋力強化エクササイズで肩甲骨の安定性の向上を目的としています。

かりゆし先生
かりゆし先生

前鋸筋の筋力強化されると、筋連結している筋の活動も増加します。

肩関節の運動で必要になってくるのが肩甲骨の動きです。肩甲骨の筋肉は歳とともに衰えていき動きにくくなってきます。その結果、負担の積み重ねにより肩関節に様々な症状が出てきます。日頃からコツコツとトレーニングして予防しましょう。

その他、お身体の質問や疑問などはお気軽にお問い合わせください。

参考論文 前鋸筋と外腹斜筋は筋連結しているのか?

参考論文 前鋸筋の筋活動について

参考論文 前鋸筋の筋力強化による肩関節の筋力の変化

参考論文 菱形筋と前鋸筋は機能的に連結しているのか?

参考論文 前鋸筋の形態とその神経支配:機能解剖学的考察

参考論文 上肢非荷重下での前鋸筋筋活動を強調した運動の検討