多裂筋(たれつきん)について

こんにちは!沖縄県読谷村にあるかりゆし接骨院です。

今回は腰を支える筋肉、【多裂筋】についての紹介です。

多裂筋について

  • 脊柱(背骨)の安定を維持する。
  • 椎間関節の運動の際に関節包が巻き込まれないようにを牽引する
かりゆし先生
かりゆし先生

多裂筋は初めて聞くという方もいると思いますが、腰の痛みや疾患などに必ず関わる筋肉なので覚えておきましょう。

多裂筋の機能について

腰痛がある患者さんの筋肉の働きを筋電図で調べたところ、約80%の割合で多裂筋の萎縮(縮んでいる)があり、急性腰痛(ぎっくり腰)の患者さんでは多裂筋の機能不全(動かない)が認められた。

かりゆし先生
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日頃からの姿勢不良や過労働などにより、多裂筋の萎縮や機能不全が起こると考えられています。

多裂筋の筋収縮が弱まることで、脊柱起立筋のみで脊柱(背骨)を支えるため脊柱起立筋に過剰な筋緊張が起こり腰痛が強くなります。

多裂筋に対するアプローチ

多裂筋の機能不全や萎縮を改善するためには筋の再教育(トレーニング)が必要になります。

四つ這い位で対側の腕と足を挙上し外転させる運動により、多裂筋のみの筋活動を増加させることができ、脊柱の安定性を向上させることができます。

かりゆし先生
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このトレーニングで重要なのは自重(身体の重さ)のみで行うことです。

この運動に重りなどの負荷をつけると脊柱起立筋、多裂筋の選択的トレーニングの低下する可能性があり逆効果になりますのでご注意してください。

多裂筋の選択的ストレッチ
  • 脊柱屈曲位(正座して上半身をを前に倒す)
  • 脊柱屈曲位+同側回旋(正座して上半身を前に倒し伸ばしたい筋の部位を回旋させる)

この2つのストレッチにより多裂筋を選択的に伸ばすことができます。

かりゆし先生
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回旋は行わなくても同等の筋伸張が認められています

多裂筋は、脊柱の骨から骨へ多数の筋繊維が束になり形成されている筋肉です。

脊椎の関節と関節包などの安定性や機能性を維持する為になくてはならない存在がゆえに、筋の萎縮や機能不全などが起こると、すぐに痛みや動作障害などが起こるため日頃のケアストレッチなどの予防が必要になってきます。

かりゆし接骨院ではそのストレッチ指導も含め、過緊張してより痛みを感じやすくなった筋肉に対して治療や施術を行い痛みを取り除きます。

お身体のことで質問や疑問はお問い合わせからお気軽にご連絡ください。

参考論文 腰痛の有無が多裂筋と脊柱起立筋の筋活動に及ぼす影響-安静位・軸伸展位による比較-

参考論文 多裂筋的トレーニングの筋電図学的分析-四つ這い位での上下肢挙上における肢位の変化と重錘負荷による影響-

参考論文 脊柱起立筋と多裂筋の効果的なストレッチングの検討、せん断派エラストグラフィー機能による弾性率を用いた検討

参考論文 腹横筋と腰部多裂筋の形態学的関連性

参考論文 慢性腰痛症患者における多裂筋と脊柱起立筋の活動量と収縮反応時間

参考論文 効率的な多裂筋の筋力強化法の参考