股関節拘縮

股関節の拘縮には屈曲型・外転型・内転型3つに分類されています。

股関節屈曲位拘縮

特徴・原因・症状

  • 股関節屈曲筋群である腸腰筋・大腿直筋・縫工筋などが損傷し痛みを軽減させるために股関節を屈曲位に保持した結果発生する。
  • 大腿直筋の拘縮の場合は腹臥位(うつ伏せ)で膝を曲げると伸ばされてお尻が床から浮いてくる。(尻上がり現象)
  • 起立時(立っている時)は骨盤の代償的前方傾斜によって腰椎の前弯(反り返り)が強くなる。
  • 背臥位(仰向け)で健側の足をお腹につけるように曲げると、患側(拘縮側)の足が床から浮いてくる。(トーマステスト)

股関節外転位拘縮・内転位拘縮

外転位拘縮内転位拘縮
発生機序・股関節外転筋の損傷により発生する・股関節内転筋の損傷により発生する
症状・背臥位で患肢が長く見える(仮性延長)
・患肢の骨盤が下がる
・棘果長は左右等長である。
・両側の上前腸骨棘を結ぶ線が傾斜する
・背臥位で患肢が短く見える(仮性短縮)
・患肢の骨盤が上がる
・棘果長は左右等長である。
・両側の上前腸骨棘を結ぶ線が傾斜する
外転位拘縮と内転位拘縮の相違

股関節の拘縮は損傷だけで起こるわけではありません。デスクワーク運転手などは日頃から座った姿勢が多い人は、知らず知らずに屈曲位拘縮になります。股関節に拘縮があるとその上下の関節に負担がかかるため、梨状筋症候群や急性腰痛などの症状が出てきます。当院ではその拘縮による痛みの施術・治療も可能ですが、日頃からの運動やストレッチなどを心がけることで改善していく症状なのでコツコツとやっていきましょう!

先生
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